温州みかんの着果について
「みかんの生理落果は、幼果の栄養分不足が原因です。」
1.春芽の伸長、展開との競合
春芽の数が多いと、幼果に行く栄養分が不足する。芽年(裏年)の状態。
2.着花が異常に多い
表番や樹勢低下などで着花が多い場合。
3.天候の影響
曇りや雨の日が多く、同化養分少なくなる。
気温が低く、幼果の初期肥大が進まず、芽がダラダラ伸びする。
気温の急上昇で、呼吸が激しくなり、急にストレスがかかった時。
乾燥が続き栄養分の転流が悪くなった場合。
4.親葉(旧葉)の状態
親葉の着きが少ないと、実止まりが悪くなる。
親葉は、同化養分の貯蔵庫であり、また微量要素の貯蔵庫です。これが少ないと、
みかんの初期生長に重大な影響があります。
5.根の伸長との競合
幼果の生育と発根による栄養分の取り合い。
以上のような各要因が考えられます。
着果促進のための管理
◎芽摘み:花や幼果の近くにある春芽を摘む。
◎春芽や幼果の緑化促進。
春葉の展葉・硬化を促進する
幼果の肥大・緑化を促進する
◎幼果への栄養分の転流促進。
※花や幼果が栄養分不足にならないような状態にすること
親葉不足、天候不順などでの栄養分不足には、葉面散布が絶対必要です。
「リード3型」は、春葉・幼果の緑化を促進する
「ひかり」は、同化養分の補給、増温効果、天候不順に対応する
着果確定まで徹底した対応をお願いします。